A01:現役薬剤師

【薬を知る】ドラール錠【インタビューフォーム】

このページでは、【ドラール錠】のインタビューフォームをもとに、概要と薬の名前を整理したいと思います。

これらの情報を活用する際には、必ず元の文献を確認してください。

【出典】医薬品インタビューフォーム ドラール錠 改訂第14版

販売名

和名

ドラール®錠15
ドラール®錠20

洋名

DORAL® TABLETS

名前の由来

記載なし

一般名

クアゼパム

概要

開発の経緯

クアゼパムは,米国シェリング・プラウ社で1971年に合成された1位にトリフルオロエチル基を有するベンゾジアゼピン系薬物で,中・長時間型薬剤に分類される睡眠障害改善剤である。

米国をはじめとした諸外国で実施された臨床試験で不眠症に対する有効性が認められており,本邦では,エスエス製薬で1986年から第Ⅰ相試験が開始され,1987年に第Ⅱ相試験,1988年に第Ⅲ相試験が順次行われ,1999年6月16日に承認を取得し発売するに至った。

なお,本剤は2005年4月1日に久光製薬がエスエス製薬から製造販売承認を承継し
ている。

また,発売後3,925例の使用成績調査,303例の長期使用調査(特定
使用成績調査)を実施し,2005年9月に再審査申請を行った。
その結果,2008年10月に薬事法第14条第2項第3号イからハまで(承認拒否事由)
のいずれにも該当しないとの再審査結果を得られ,「効能又は効果」並びに「用法及び用量」は承認事項のとおり変更はない旨通知された
(2008年10月)。

特性と有用性

  1. ベンゾジアゼピン1受容体へ選択的に作用する(ラット)。
  2. 睡眠障害の各種症状(熟眠障害,中途覚醒,早朝覚醒,入眠障害)に効果を示す。
  3. 麻酔前投薬(手術前夜睡眠)に効果を示す。
  4. 血中濃度半減期が36.6時間で、中・長時間作用型に分類される。
  5. 臨床試験の安全性評価対象症例495例中,副作用が報告されたの は52例(10.5%)で,

    その主なものは
    眠気・傾眠30件(6.1%)
    ふらつき18件(3.6%
    頭重感7件(1.4%)
    倦怠感5件(1.0%)    等であった。

    (承認時) 製造販売後調査の安全性評価対象症例3,925例中,副作用が報告されたのは140例(3.6%)で,

    その主なものは
    傾眠50件(1.3%)
    浮動性めまい46件(1.2%)
    悪心8件(0.2%)
    倦怠感8件(0.2%)     等であった。

    (再審査終了時 重大な副作用として,依存性,刺激興奮,錯乱,呼吸抑制,炭酸ガスナルコーシス,精神症状(幻覚,妄想等),意識障害,思考異常, 勃起障害,興奮,運動失調,運動機能低下,協調異常,言語障害,振戦,一過性前向性健忘,もうろう状態があらわれることがある。
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