このページでは、【ベンザリン】のインタビューフォームをもとに、概要と薬の名前を整理したいと思います。
これらの情報を活用する際には、必ず元の文献を確認してください。
【出典】医薬品インタビューフォーム ルネスタ錠 改訂第20版
コンテンツ
販売名
和名
ベンザリン®錠2
ベンザリン®錠5
ベンザリン®錠10
ベンザリン®細粒1%
洋名
Benzalin®
名前の由来
Benza lin
(benzodiazepin + l [中間語呂調整])
一般名
ニトラゼパム



概要
開発の経緯
本剤は,スイス,F・ホフマン・ラ・ロシュのRiederとSternbachによって1963年に合成された,
ベンゾジアゼピン誘導体に属するニトラゼパム製剤であり,睡眠誘導剤・抗痙攣剤として開発された。
日本では最初のベンゾジアゼピン系睡眠誘導剤として1967年3月に販売開始した。
また,抗てんかん剤としてはエピベンザリンの名称で1969年4月に発売し,その
後1971年8月にベンザリンに移行させ統一した。2016年12月,塩野義製薬株式会社から共和薬品工業株式会社に販売を移管した。2019年10月,塩野義製薬株式会社から共和薬品工業株式会社に製造販売承認が承継された。
特性と有用性
- ニトラゼパムの催眠作用(睡眠誘導作用)は,不安,緊張,興奮等の情動障害を抑制し,生理的な自然に近い睡眠をもたらすとされている。
- 血中半減期は中間型に属する。
- 入眠障害,熟眠障害,早朝覚醒に効果が認められた。
- 手術前夜,麻酔前の投与により,手術に対する不安・緊張を和らげ,入眠及び麻酔導入をスムーズにする。
- 異型小発作群,焦点性発作等のてんかん発作に効果が認められている。
- 承認時における安全性評価対象例553例中,副作用は41件であった。
再評価結果(1997年6月)における安全性評価対象例3294例中,副作用は664件であった。 - 重大な副作用:
呼吸抑制
刺激興奮,
錯乱,
肝機能障害,
黄疸 があらわれることがある。
炭酸ガスナルコーシスを起こすことがある。
依存性を生じることがある。
また,類薬(他の不眠症治療薬)において,一過性前向性健忘,もうろう状態があらわれることがある。