
坐薬は、肛門や腟に挿入するお薬です。
坐剤は、口からの内服が難しい小児や、高齢者に使いやすい剤形です。
このページでは、坐剤のメリットを確認しましょう。
コンテンツ
坐剤のメリット
- 肝臓での分解を受けず、直接血中へ吸収されるため、効果が発現するのが早い。
- 内服薬に比べ、胃腸障害が少ない。
- 口から内服するのが難しい状態(吐き気や嘔吐・痙攣など)でも服用することが出来る。
- 食事に関係なく使用することが出来る。
- 薬どうしの消化管内での相互作用を回避することが出来る。
坐剤の使い方
準備
- 使用する前には、手をしっかり洗いましょう。
- 排便を済ませた後に挿入しましょう。
- 使用する直前に容器から取り出し、先端部分の尖っている方から挿入しましょう。
ポイントと注意点
冷蔵庫で冷えた坐薬は、数分間室温に戻すか、手で少し温めましょう。
そのまま挿入すると冷たく固いので刺激になり、挿入部を痛めてしまうことがあります。
また、刺激で便意を催してしまうことがあります。
スムーズに挿入できない時には、水やワセリンやオイル(オリーブオイル・ベビーオイルなど)を塗ると挿入しやすいです。
自分自身へ挿入する場合
坐剤の後部分を手に持ち、中腰になって、指の第一関節が入るくらい指先で押し、坐薬を肛門内に深く挿入します。
しばらくそのままで、ゆっくり立ち上がると、自然と深く入っていきます。
横になって挿入する場合は、横向きで寝た姿勢になり、両足を曲げ、体を「く」の時に曲げます。
挿入後は、しばらく動かず、2-3分後に足をゆっくり伸ばしましょう。
介助者として大人に挿入する場合
患者を横向きにし、足を曲げてもらいます。
坐剤の後部分を手に持ち、中腰になって、指の第一関節が入るくらい指先で押し、坐薬を肛門内に深く挿入します。
しばらくそのままで、ゆっくり足を伸ばしてもらうと、自然と深く入っていきます。
小さなお子さんに挿入する場合

おむつを替える時の姿勢のように仰向けにし、両足を持ち上げた状態にします。
両足首を片手で持ち、膝をお腹につけるように軽く曲げ、坐剤の後部分を手に持ち、先端の太く尖っている方から挿入します。
深さは、指の第一関節が入るくらいまで、指先で押し、坐薬を肛門内に深く挿入します。
挿入後は、挿入できているか目視で確認するようにしましょう。肛門の奥に座薬の端っこが見える場合は、途中で薬が出てきやすいので、再度押し込みましょう。
その後、出てこないように、ティッシュなどを肛門にあて、1ー2分押さえます。
体を動かすと出やすいので、しばらくの間、お子さんのお尻を抑えつつ、抱っこすると良いでしょう。
幼児であれば、膝を抱えお尻を突き出させて挿入します。
このリンク先の挿入の図が、わかりやすいです。【外部リンク】
挿入後
挿入後は、坐薬が出ないように、20-30分くらいは歩行や激しい運動を避け、安静にしましょう。
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